歯周病と歯石を考える
こんにちは。広島市南区東雲本町にある江夏歯科医院です。
今回は『歯周病と歯石を考える』についてお話しいたします。
①歯周病とは?
→歯周病とは、細菌の感染によって引き起こされる炎症性疾患で、
歯の周りの歯肉や、歯を支える骨などが溶けてしまう病気です。
歯と歯肉の境目の清掃が行き届かないでいると、
そこに多くの細菌が停滞し歯肉の辺縁が炎症を起こして赤くなったり、
腫れたりしますが初期は痛みがほとんどの場合ありません。
②歯周病のサインとは?
→歯肉の腫れは、本来なら三角に引き締まっている歯と歯の間の部分が、
水分を含んだようにぷっくりします。
通常歯肉の色はピンク色ですが、
歯周病になると充血したように赤くなります。
進行すれば充血したような赤色から茶褐色へ変化します。
③歯周検査ではどんな検査をしますか?
→歯周病の検査では、プローブという針状の器具を使って
歯周ポケットの深さを調べるプロービング検査、
その際の歯周ポケットからの出血、歯の動揺度、X線写真によって
歯を支える骨の状態を調べるレントゲン検査、
歯の汚れ(プラーク等)の付着状況を調べる検査などがあります。
④歯周ポケットは何ミリまでなら大丈夫?
→基本的に、歯周ポケットが2mm以下であれば正常値であり、
3mmは若干問題はあるもののセルフケアで歯垢を取り去ることが
可能であり正常値に改善できます。
しかし、4mm以上になってくると、ブラッシングだけでは
歯周ポケット内の歯垢除去が難しく、歯科医院で処置してもらう必要があります。
⑤歯石はなぜダメなのでしょうか?
→歯石は死んだ細菌が石灰化したものです。
そのため、歯石自体に大きな病原性はありませんが
歯石の表面はザラザラしており、歯垢(プラーク)が
付着しやすくなっています。
またそのザラザラした表面形状からも付着した歯垢を
取り除くことは困難です。
この歯石に付着した歯垢中の細菌によって、
歯周病やむし歯などが起きやすくなるため、
健康のためによくないといえます。
⑥歯石がたまりやすい人の特徴は?
→歯磨きが苦手で磨き残しが多い人、歯磨きが1日に一度だけであったり
ちゃちゃっと磨き終わり時間が不十分な人。口の中が乾くという人です。
⑦歯石がたまらないようにするにはどうしたらいいですか?
→歯石をためないためには、歯垢が歯に残らないように
しなければなりません。
できるだけ毎食後に歯磨きをしましょう。
特に夜は時間をかけ、歯間部の清掃も行ってください。
また歯科医院で歯磨き指導を受けると尚良いです。
文:佐々木ももこ