アメニティーな歯磨剤を楽しむ
こんにちは。広島市南区東雲本町にある江夏歯科医院です。
今回は『歯磨剤と歯ブラシ』についてお話しいたします。
①歯磨剤はどんなものがいいのですか?
→必ずフッ化物配合のものを選んでください。
むし歯予防、歯周病予防、知覚過敏対策、ステイン対策等目的にもよります。
基本、歯磨剤は使わず歯ブラシだけでも丁寧に磨くことで歯垢除去はできますが、
上記の目的を補い爽快感等を楽しむために歯磨剤を選んでいきます。
むし歯予防にはフッ化物配合歯磨剤の利用が重要であることが
多くの臨床疫学的研究から明らかになっています。
WHOも先進諸国におけるむし歯の減少はフッ化物配合歯磨剤の普及によるものと
結論づけています。
市販されているもののほとんどはフッ化物配合されていますが、
なかには濃度が低いものもあります。
950ppmF以上【6歳未満のお子様は500ppmF】のものを選びましょう。
②歯科医院でフッ素はどれくらいの頻度で塗るのがいいのですか?
→その方のむし歯リスクにもよりますが、3か月~6ヶ月おきに塗ります。
③フッ素を塗るのは子供だけですよね?
→どの年齢の方でも塗った方がいいです。
「フッ素は子供が塗るもの」というイメージがありますが、
大人の方でも塗った方がいいです。生えたばかりの歯は幼弱なため
フッ素効果が高いですが大人でもむし歯予防にフッ素はとても効果的です。
歯医者で塗る高濃度のフッ素と毎日ご自宅で使う低濃度のフッ素を使い分けることが重要です。
④電動歯ブラシのほうが普通の歯ブラシよりもきれいになりますか?
→定石通りに磨くとやや電動ブラシの方が効率よく磨けて分があります。
残念ながら普通の歯ブラシも含めて磨き残しを完全になくすことは出来ません。
歯間ブラシやフロスが必要になります。
普通の歯ブラシに比べると電動歯ブラシは楽だし磨く時間が短くはなりますが、
普通の歯ブラシよりも有意的にきれいになるわけではありません。
それぞれの歯ブラシの特徴を知って正しいブラッシング方法と
ブラッシングの習慣を身につけることが重要です。
⑤いろんな歯ブラシが売っていますがどんな歯ブラシがいいのですか?
→歯ブラシを選ぶポイントは硬さと大きさです。
「かたい」「ふつう」「やわらかい」の3種類がよくありますが、
「かたい」を好む方は力をいれてゴシゴシ磨く方が多く、
「かたい」歯ブラシでゴシゴシ磨けば磨いた気になるかもしれません。
「かたい」歯ブラシで強い力で磨いてしまうと歯や歯肉を傷つけてしまって
歯肉が退縮しやすくなり、知覚過敏になりやすいです。
「ふつう」の硬さで歯面に当てた時毛先が少ししなる程度に軽く当てて磨きましょう。
ブラシがついてるヘッドの部分はあまり大きいと小回りがききにくいので、小さめの方がおすすめです。
あとは持ち手の形状や毛先の形状でフィーリングが合えばよいですね。
⑥歯間ブラシを使うように言われました、面倒なのですが使わないといけませんか?
→歯ブラシ以外のものを使う習慣がない方には面倒に思われるでしょう。
ですが、歯ブラシだけでは電動歯ブラシであろうがどんな種類のものでも、
どんなに上手に丁寧に磨いても、歯と歯の間をキレイに磨くことは至難の業です。
つまり、歯ブラシだけを使っている方は歯と歯の間は毎日磨いていないことになります。
むし歯や歯周病が始まりやすいのは歯と歯の間が多いので、
歯間ブラシやデンタルフロスを使って歯と歯の間をキレイに磨くことが大切です。
文:下岡ひかり