自然な部分入れ歯(ノンクラスプデンチャー)を解説します!
こんにちは。広島市南区東雲本町にある江夏歯科医院です。
今回は問い合わせが多い『自然な入れ歯ノンクラスプデンチャー』についてお話しいたします。
≪ノンクラスプデンチャーとは≫
金属のバネを使わない部分入れ歯です。
通常の部分入れ歯では、残っている歯に金属性のバネを引っかけて固定しますが、
ノンクラスプデンチャーでは、歯ぐきに似たピンク色の樹脂をバネの代わりに使って入れ歯を固定します。
そのため見た目が自然で、入れ歯をいれていることに気づかれにくいのが特徴です。
≪ノンクラスプデンチャーの素材の種類≫
ノンクラスプデンチャーには様々な種類がありますが、素材は5種に分類できます。
・ポリアミド(ナイロン)系
柔らかくて壊れにくいため、装着感に優れ痛みが出にくい
一方で、柔らかいことから噛む力に不安があります。
また、たわみやすいことから、大きなノンクラスプデンチャーに向いていない。
・ポリエステル系
通常の入れ歯より柔らかい素材で、歯科医院での修理が可能な素材です。
変色しにくい点、傷がつきにくい点などもメリットです。
・ポリカーボネート系
保険診療で用いられている素材をノンクラスプデンチャーのために改良した素材です。
硬く・衝撃に強い点に加えて歯科医院で修理が可能。ただし、割れやすい点がデメリットです。
・ポリプロピレン系
軽量かつ臭いが付きにくい柔らかい素材です。
・アクリル系
ポリエステルやポリカーボネート同様、修理しやすい点や、
それらと比較するとやや硬い点も特徴です。
≪ノンクラスプデンチャーの寿命は?≫
ノンクラスプデンチャーの寿命はどれくらいが一般的なのでしょうか。
素材や使用方法によって違いはありますが、一般的には装着してから2年から5年程度と言われています。
・寿命が短い理由
材料は大きく2つに分けられ、指で曲げられるやわらかい系統のもの(微結晶性ポリアミド系)や、
やや硬い系統のもの(ポリカーボネート系)があります。
微結晶性ポリアミド系は、柔軟性に富みますが、
劣化が早く、変形しやすいという欠点があります。
一方で、 ポリカーボネート系は硬めなのでヒビなどが入りやすく壊れやすいと言えます。
そして、どちらの素材も金属に比べて化学的に脆弱です。
~当医院導入の『スマイルデンチャー ® 』の特徴とメリット~
保険適用部分入れ歯とはここが違う!
【スマイルデンチャーのメリット】
・目立ちにくい
スマイルデンチャーの大きな特徴は「目立たない」ことです。
保険適用部分入れ歯と違い、金属バネがないことで、お口を開けて笑ったとしても
金属が見えないので、入れ歯だと気づかれないこともあるでしょう。
歯茎に接する部分も色調が馴染みやすく、気づかれにくくなっています。
・違和感が少ない
保険適用の入れ歯は金属バネで固定するために、歯や口内に痛みや違和感を引き起こすことがあります。
しかし、スマイルデンチャーは樹脂製フックを使用して負荷を歯肉に分散するため、歯の負担や痛み
違和感が軽減されます。
・発音や食事に影響が少ない
スマイルデンチャーは保険適用の部分入れ歯よりも床(ピンクの部分)が薄く、弾力性があります。
そのため、発音や会話に障害が少なく、食事時の違和感も少なくなります。
おしゃべりすることや、美味しく食事ができることは、生活の質を維持する上でも重要なことです。
・金属アレルギーの方も利用できる
保険適用の部分入れ歯では、金属バネが使用されています。
しかし、スマイルデンチャーは金属を使用していませんので、
金属アレルギーの方でも安心して使用することができます。
【注意点とデメリット】
① 耐久性がやや劣ることも
素材が柔らかいため、長期的には劣化や破損の可能性もある。
しっかりと管理し、定期的に歯科でチェックしてもらうことが大切です。
② 修理や調整が難しいことも
保険の入れ歯と比べ、修理が難しい場合があります。
万が一の破損時は作り直しになる場合もあります。
③ 不適応症例もある
多数の歯がない場合適応症から外れる場合があります。
④ 保険適用外(自由診療)
費用は医院によってそして歯の本数により異なりますが、1装置15~30万円
程度が一般的です。
【こんな方にお勧め】
口元を気にせず、人前で自由に話したい、笑いたい、金属アレルギーがある、
部分入れ歯の金属が気になって使えなかった、
今の入れ歯に違和感がある、合っていない、
入れ歯に「見た目の自然さ」を求めるならご検討下さい。
ノンクラスプデンチャーは、「入れ歯=目立つ」というイメージを覆す、審美性と快適さを両立した入れ歯です。
保険適用外ではありますが、毎日の生活での自信、自然な笑顔につながる価値は大きいはずです。
気になる方はぜひ一度歯科医院でご相談下さい。
文:ノブカワ










